「紫雲の郷」2024年から市の直営に 飲食・宿泊部門は第三セクターがテナント利用の意向

新潟県新発田市は12月7日、市が筆頭株主の第三セクター「紫雲寺記念館」が指定管理する温浴施設「紫雲の郷」を、指定管理期間満了後の2024年度から市の直営とする方針を明らかにした。

この日開会した市議会12月定例会の行政報告で、二階堂馨市長は建物や設備の老朽化に言及し、「大規模な修繕が生じた場合、指定管理者の安定的経営に支障を来す恐れがある」と説明した。

紫雲寺記念館には、トラフグ養殖の断念や新型コロナウイルス禍での利用減により、約1億円の長期借入金があることが分かっている。二階堂市長は「今後起こり得る意思決定において、市が主体的に、迅速的確に判断していきたい」とも述べた。

紫雲の郷は2002年、旧紫雲寺町時代に、県立紫雲寺記念公園内にオープン。合併後に新発田市が引き継いだ。浴場のほか、飲食や物産スペースがあり、宿泊利用にも対応している。

 市が直営化するのは浴場運営のみで、飲食や宿泊部門については、紫雲寺記念館がテナント利用の意向を示している。小林豊男代表取締役は、新潟日報社の取材に対し「宴会や合宿などの利用環境を今後も維持するため、できることをやり切りたい」と述べた。

 

新潟日報 12月8日付