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珍しい逸品全国から…自慢のオリジナル商品はふるさと納税返礼品にも!スーパーいまがわ紫雲寺店

新潟日報デジタルプラス 2025/06/08

 

地場産の新鮮な食材や手作り感あふれる総菜、その店でしか買えないオリジナルの品々…。地元に密着したローカルスーパーは、大手にはない個性と魅力がある。厳しい経営環境に置かれながらも「地域の台所」として愛され続ける下越地域の店を紹介する。

 

「今日もありがとうございます」。商品を並べる店長と常連客がいつものようにあいさつを交わす-。新発田市稲荷岡の「スーパーいまがわ」紫雲寺店では見慣れた光景だ。 「本当に良い商品を提供したい」という店長の今川和明さん(63)の思いから、店頭には群馬県の名店のモツ煮込みや山形県の銘菓の「バターどら焼き」など、実際に食べて「おいしい」と思った全国各地の珍しい商品が並ぶ。

今川さんは全国約1600店が加盟する全日食チェーンの加盟店として紫雲寺店と川東店を経営するほか、総菜の加工販売などを手がける「今川屋」も営む。江戸時代後期ごろから、代々「よろず屋」としてこの地の暮らしを支えてきた。7代目の今川さんが店を任された約30年前、「スーパーいまがわ」と名前を改め、現在の営業形態になった。

 

週に1回ほど訪れるという市内の70代男性は「珍しい商品がたくさんあって、店に来ないと何が置いてあるか分からない楽しさがある」とほほ笑んだ。近年はオリジナル商品の開発に力を入れ、大手との違いを打ち出す。佐渡産のカニを加工した「カニまるっと甲羅詰(づ)め」や新発田市産のブランドイチゴを使った「えちごひめゼリー」は、市のふるさと納税の返礼品にもなっている。

かつて紫雲寺地域には多くの個人商店があり活気にあふれていたが、現在は数えるほどに減ってしまったという。今川さんは「地域の人が困らないためにもここで長く続けたい。地域外の人からも足を運んでもらえるように、うちにしかできないことを追求したい」と前を向いている。 

スーパー今川紫雲寺店